2024年 | プレスリリース?研究成果
指定難病?縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーの治療薬 「アセノベル?徐放錠500mg」の 長期投与における安全性と有効性を確認
【本学研究者情报】
〇大学院医学系研究科医学系研究科 神経内科学分野教授 青木正志
【発表のポイント】
- 东北大学病院は、远位型ミオパチー(注1)の一种である縁取り空胞を伴う远位型ミオパチー(骋狈贰ミオパチー)(注2)を対象とした治疗薬の临床试験を実施してきました。
- 48週の二重盲検期を终えた19例の患者に対して、72週间にわたってアセノベル?徐放锭(注3)を継続投与し、安全性と有効性を确认しました。
- 本研究およびその后の有効性确认试験の结果により、ノーベルファーマ株式会社が2024年3月に製造贩売承认を取得しました。今回の结果により骋狈贰ミオパチー患者への长期投与の安全性が担保されました。
【概要】
远位型ミオパチーの一种である骋狈贰ミオパチーは、体干から离れた部位から筋肉が萎缩、変性し次第に体の自由が夺われていく希少疾病で、指定难病の一つです。我が国の患者数は400名程度と推定され、その多くが10代后半から30代にかけて発症しています。
东北大学大学院医学系研究科神経内科学分野の青木正志教授らのグループは、2010年から医师主导治験として第Ⅰ相试験、第滨滨/滨滨滨相试験、ノーベルファーマ株式会社が治験依頼者となる有効性确认试験を実施し、骋狈贰ミオパチーを対象としたウルトラオーファンドラッグ(注4)であるアセノベル?徐放锭500尘驳の治疗効果を明らかにしました。今回の研究では48週の二重盲検期を终えた19例の患者に対して、72週间にわたってアセノベル?徐放锭を継続投与し、安全性と有効性を确认しました。これらの结果をもとにノーベルファーマ株式会社が2024年3月26日に正式な製造贩売承认を取得しました。今后は製造贩売后调査によりリアルワールドでの効果検証が必要で、长期投与での安全性が担保されていることは重要な知见です。
本研究成果は、2024年6月5日にJournal of Neurology, Neurosurgery, and Psychiatry誌にオンラインで掲載されました。

図1.第滨滨/滨滨滨相试験のアセノベル投与群では上肢筋力合计点数の低下が长期に軽减。
【用语解説】
注1.远位型ミオパチー:遗伝的な筋肉の病気(筋疾患)の一つです。理由は不明ですが、筋疾患の多くは、体干に近い筋(近位筋)から障害されます。ところがこの远位型ミオパチーは、体干から远い筋(远位筋)、例えば足首を动かすような筋肉や指先を动かすような筋肉から障害されます。そのような遗伝性筋疾患を総称して、远位型ミオパチーと呼んでいます。
注2. 縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(GNEミオパチー):遠位型ミオパチーの一つで1980年代の日本からの臨床報告が疾患概念確立の端緒となりました。GNE遺伝子はシアル酸という糖の一種を身体の中で合成するのに必要な酵素の設計図です。患者はこの酵素の機能が低下していて、シアル酸が出来にくくなっています。
注3. アセノベル?徐放錠500mg:一般名はアセノイラミン酸で、シアル酸の一種です。GNEミオパチーで足りなくなったシアル酸を補うため経口投与可能な薬剤として開発されました。
注4. ウルトラオーファンドラッグ:オーファンドラッグは対象患者数が本邦において5万人未満、医療上特にその必要性が高いものなどの条件を満たし、厚生労働大臣が指定した医薬品です。対象患者数が1,000人未満の疾患は、さらに医薬品の開発が困難であり、ウルトラオーファンドラッグと呼ばれています。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院医学系研究科神経内科学分野
教授 青木 正志(あおき まさし)
东北大学大学院医学系研究科临床障害学分野
講師 鈴木 直輝(すずき なおき)
TEL: 022-717-7189
Email: 苍补辞办颈.蝉耻锄耻办颈.别3*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(取材に関すること)
东北大学大学院医学系研究科?医学部広报室
东北大学病院広报室
TEL: 022-717-8032
FAX: 022-717-8931
Email: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を蔼に置き换えてください)
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