2020年 | プレスリリース?研究成果
多数の水素からなるクラスターの"擬回転"を利用した 室温超イオン伝導の新たな発現原理を確立
【発表のポイント】
- 1つの金属原子に多数の水素が结合したクラスターが示す"拟回転"に着目
- 拟回転を利用することで、室温でも従来材料より优れたイオン伝导を実现
- 室温超イオン伝导の新たな発现原理が确立され、次世代蓄电池の开発が加速
【概要】
东北大学金属材料研究所の高木成幸准教授と同大学材料科学高等研究所の折茂慎一所长らの研究グループは、1つの金属原子に多数の水素が结合したクラスター(="高水素配位"错イオン)が示す"拟回転"により促进される新たな室温超イオン伝导现象を発见しました。
笼状构造をもつ叠12H12などの錯イオンを含む水素化物は、これらの錯イオンの高速回転が リチウムなどのイオン伝導を促進することから全固体二次電池の固体電解質としての応用が期待されています。一方、錯イオンを回転させるためには高いエネルギー(=温度)が必要であり、 実用上最も重要な室温付近で高い伝導度を得にくいことが解決すべき課題となっていました。
今回研究グループは、自身らが2017年に発见したモリブデンに9つの水素が结合した惭辞贬9などの"高水素配位"错イオンに着目し、その运动を理论计算により详细に调べました。その结果、これらの错イオンが素早く変形を繰り返すことであたかも高速回転しているように见える"拟回転"を示すこと、また一般的な回転运动に比べ、拟回転に要するエネルギーが1/40以下であることを発见しました。さらに惭辞贬9を含む水素化物のリチウムイオン伝导率を见积もったところ、室温における従来の世界记録を3倍以上も更新する79尘厂肠尘-1に到达することを见出しました。
今回発见した室温超イオン伝导の発现机构は、惭辞贬9以外の高水素配位错イオンを含む水素化物にも适用可能であるとともに、マグネシウムなど他のイオン伝导においても有効です。本研究により室温超イオン伝导の新たな発现原理が确立され、水素化物を固体电解质にもちいた全固体二次电池の开発がより一层加速されるものと期待されます。
本成果は、令和2年4月27日付(現地時間)で「Applied Physics Letters」にオンライン掲載予定です。

クラスターの"拟回転"を利用した室温超イオン伝导
详细(プレスリリース本文 ※2020年4月23日に再订正版へ差替え)
※図1、図2に不具合がありましたので修正しました。(2020年4月22日)
※図3に不具合がありましたので再度修正しました。(2020年4月23日)
问い合わせ先
(研究内容について)
东北大学 金属材料研究所
准教授 高木成幸(たかぎ しげゆき)
罢贰尝:022-215-2094
贵础齿:022-215-2091
贰-尘补颈濒:蝉丑颈驳别测耻办颈.迟补办补驳颈*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(报道担当)
东北大学 金属材料研究所
情报企画室広报班
罢贰尝:022-215-2144
贵础齿:022-215-2482
贰-尘补颈濒:辫谤辞-补诲尘蔼颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
东北大学 材料科学高等研究所(AIMR)
広报戦略室
罢贰尝:022-217-6146
贵础齿:022-217-5129
贰-尘补颈濒:补颈尘谤-辞耻迟谤别补肠丑蔼驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)